ル・グラン・ドゥ・セヌヴェ - Le Grain de Sénevé - [ ボジョレー地方 マルシャン ]

   

“ル・グラン・ドゥ・セヌヴェ

標高500mの美しい畑。愛馬とともに誠実に自然と向き合うヴィニュロン

ボジョレーの南側、マルシャンという村でワインをつくるエルヴェ・ラヴェラ。ボジョレー地方の南、標高500mにある美しい眺望のブドウ畑で、真面目で真摯な、自然との調和を大切にした畑仕事をしています。ボジョレー地方のナチュラルワインのパイオニアの一人でもあるクリスチャン・デュクローの系譜を受け継ぐかのような素晴らしいつくり手です。彼のカーヴの上、標高500mに植えられた畑から生まれるキュヴェ"500m"とカーヴの下の畑から生まれるキュヴェ"ルー・リーブル"。きつい斜面ですが陽当たりがよい一枚畑。よく手入れが行き届き、耕作や土寄せは彼の愛馬とともに行なっています。トラクターで土を圧迫して微生物の生態系を壊さないように心がけています。エルヴェがこの地でワインつくり始めたのは2007年。2haの畑からのスタートでした。その前は看護師の仕事をしていましたが、常に自然の中で土と共に働きたいという気持ちがありました。マコンのギィモ・ミシェルなどでワインつくりを学び、自分でワインつくりたいという気持ちがより強くなりました。その中でマルシャンの畑が売りに出されることを知り、その美しい畑に惹かれて奥さんとともに畑を購入。大きな一歩を踏み出しました。畑仕事は最初から有機での栽培、醸造において2009年から一切の亜硫酸を使わずピュアなワインをつくっています。「果実の味わいを素直に液体に込めたい、ニュートラルなワインがつくりたいんだ。」とエルヴェ。そのために樽のニュアンスのつかないコンクリートタンク熟成にもこだわります。彼の持つ畑の周囲に少しずつブドウを植え、周囲の生産者からブドウ畑を譲ってもらい、現在は4.3haを所有。「Liberté"自由"の精神を大切にしている。自分のリズムで自分のやり方で、自然を受け入れ尊重して畑仕事に向き合うんだ。ミレジムそれぞれで生まれるワインが子供のような存在。ピュアな果実を育てそれを手で摘む瞬間は何よりもかけがえのない美しい光景だと思うんだ。そんな景色を生み出せるような仕事をしたい。」そうエルヴェは語ります。ドメーヌ名のLe Grain de Sénevéは野生のマスタードの花の名前です。非常に小さい種を残す花で、小さい種でも自分が信じた道を歩めば大きな壁だって乗り越えられる...その象徴としてのドメーヌ名。そしてエチケットにもその花が描かれています。流行に惑わされない真っすぐで誠実なエルヴェはどことなくクリスチャン・デュクローに似ています。誠実な畑仕事から生まれる健全な果実、そこから生まれるピュアなワインには心に響くエネルギーが宿っています。

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